ホーム > モザイクよもやま話2 > 11:私の焼き物修行(1)
焼き物は、信楽で学びました。といっても大学のサークル「壁画無次元倶楽部」の夏休みの合宿です。
当時、近江化学で焼き物の壁画制作を推進していて、我々のような美大生を対象に学ぶチャンスを与えてくださったのです。 最初は、友人に誘われ、遊び半分のつもりでした。
ところが粘土を触る程に、合宿だけではもの足りず、深みにはまっていくのでした。 焼き物は、修行をつまねば、決して良い作品は生まれません。
そんな大切な事も気づかずにいた私に、近江化学の社長は、寛大に接してくださったと思います。 会社の商品の焼成窯に一角を提供してくださったり、釉薬のテストも一緒にさせていただきました。
しかしすべて希望通りいかないのです。釉薬の厚み、粘土の収縮、乾燥時の亀裂……。 やはり焼き物は経験をつまねば相手にもされないと、はっきり思い知りました。
落胆している私に、「まったく人を入れない、自分もめったに入らないドアがある」と笑いながら社長がおっしゃいました。「どういうことだろう」と驚いていますと、重いドアが開きました。
暗さに慣れた目に映ったのは、みごとな極彩色の陶板の山でした。
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