ホーム > モザイクよもやま話3 > 21:壁画の写真を撮る旅4
様々な苦難を越えた後も、作品はすまして、ちゃんと存在感を保っています。そんな事がとても嬉しくなり、しあわせの村を後にしました。
次の現場、神戸市立有野北中学校に着いたのは真昼の炎天下でした。 授業中で静まりかえった校舎をぬけると、広い真っ白な校庭にでました。太陽は壁画の左後方。広い校庭には誰もいません。
逆光でも今しかないないシャッターチャンス。 撮影許可も取らず無我夢中、一人校庭に立つ私。この壁画に寄せる思いが汗と同時に溢れてきました。
納得いくだけ写真を撮り終えて、教務室にご挨拶に行くと、笑顔で迎えてくださった校長先生。冷たい飲み物を頂いていると「この熱い中、遠くより御苦労様です。壁画をありがとうございます」とおしゃってくださいました。
震災当時の事をお聞きすると、先生に当時教職にあった神戸市立鷹取中学校非難場所ではじめられた炊き出しのお話をしていただきました。「多くのボランティアの方々にどれだけ助けられた事か」
この時のことを書きとめた阪神大震災ボランティア活動『炊き出し班の記録』を頂きました。その中には「無事終了」するという事と、「続ける」という事がどれだけ難しかったか、と書かれてました。
次の目的地まで、何度も読み返しました。今の自分に突き刺さる言葉を胸に抱き、「もっとがんばろう、がんばねば」と独り言をいいながら、最後の訪問先、桂木小学校の正門前につきました。
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