モザイクよもやま話『お得意様に感謝』【モザイコ（株）日本モザイク】

よもやま話31お得意様に感謝

パチンコ店装飾

数えきれないほどの作品を作ることができたのは、多くの応援があったからです。特にパチンコ業界の設計事務所の方々には感謝せずにはいられません。　この業界で仕事をさせていただいたきっかけは、ダントウタイルさんの紹介で、麻布十番のパチンコ店に壁面一杯のガラスモザイクを施工したことでした。

私は美大時代、ありとあらゆるアルバイトをしたおかげで、多くの技術を習得しました。イラスト、挿し絵、ペイントアート、テキスタイル画、デザイン事務所でのレタリング、デパートの夜間の飾り付け、写植、FRP彫刻の原型、ガラスモザイク、焼き物、絵付けタイル、溶接、川口鋳物工場での原型……。

自立のため、アルバイトをせねば我が道を進むわけにはいかなかった学生時代。浅くかじっただけの仕事ばかりでしたが、日本モザイクにおいては大いに役に立ったのです。

パチンコ店は私にとって仕事の宝庫でした。様々な場所に装飾の提案をさせてもらいました。ガラスにカッテングシート、手洗い回りに絵付けタイル、天井にアクリルステンド、看板にFRP彫刻、壁紙とシャッターにペイント、ネオンアート、外観パース、金属類各種加工、等々。本当に数えられないほど仕事をいただきました。

デザイナーの少ないパチンコ業界で重宝がられた理由は、デザイン料を無料にしたことだと思います。また女性客が入ると好評を得たのも幸運でした。

この業界の面白いところは、流行に敏感で未知に挑戦的、そして新しいものにすぐに飛びつくこと。しかも最大な利点はお金を持っていることでした。早いテンポも私にとっては最高のお得意様でした。

パチンコ店のデザイン、施工を経験することにより、全日空の陶壁画、パイプ彫刻類の作品が生まれ、多くの仕事につながっていったのです。