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80年代の店舗内装と言えば、目立つオリジナル性もなく壁紙と塗装で什器にお金をかけてたと思います。
そのような時代にパチンコ店の内装を手掛けて、「個性ある店作り」に邁進させていただき、大変面白い経験をしました。
例えばある新規のお店の町には公園がありませんでした。 「店内にお年寄りのためにベンチを置き、道行く人々に休憩コーナーを提供してみては? 電話ボックスとトイレは出入り口近くに設置してみてはいかがでしょうか? きちんとデザインされた手づくりの装飾を店舗に企画します、ぜひ仕事させてください。これからのパチンコ店は附近の住民に居心地の良い環境を作るべきです」
「新車買うのをやめて、その予算をあなたに回しましょう」とあっさり答える社長さん。 「その新車はもちろんランボルギーニ・カウンタックですよね?」と即座に答える私。
華やかなオープンの当日、社長さんは笑顔で「カウンタック買わないで良かったよ」と小さい声で、私に一言。作家冥利につきる瞬間をいただきました。
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