ホーム > モザイクよもやま話5 > 45:見えない過程
今までの私は、大海原を自由に泳いでいたのに、どんどん若い人に水しぶきをかけられ、おいてきぼりにされています。「だめだ、おぼれる!」
そんな悪夢にうなされた最近のできごとです。
1つめ。某デザイン事務所の若い女性デザイナーに「このデザイン、モザイクで考えているの。サンプルを作って」と呼ばれ、数日後丁寧にプレゼンしてお見せしました。すると「えーこれがモザイクなの、私のイメージと全然ちがうわー」という返事。
「では、あなたのモザイクのイメージを教えてください」と言うと「とにかく違うの」とのこと。「どう違うか教えていただけないでしょうか」と聞いても「こんなの私の趣味じゃない」「???」
「だったらモザイクなんか考えなければいいのに」と叫びたい思いを棄て、静かに去りました。しかし恐かった。
2つめ「ステンドってそんなに手間がかかるの? それじゃあ納期に間に合わないじゃないの。どうにかならないの。施主にどう説明したらいいのよ!」「???」
「えっ。それって自分の責任じゃないの?」声に出さずに去りました。しかし恐ろしかった。
若いデザイナーの言動に震えるのは老化現象なんでしょうか。いえ違うはずです。一方無言の努力を傾け、世界の新記録に挑戦する若手スポーツ選手達。私はこの熱き思いに感動させられ、応援し興奮するのです。それを励みに制作活動を頑張っています。
モザイクとステンドグラスは見えない過程をいくつか経て完成されるのをどうか分かって欲しいのです。
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